Michel Teló (ミシェル・テロ、ミシェウ・テロ)はブラジルの国民的人気歌手です。
サッカーファンなら一度は見たことのある、ネイマールやクリロナなどサッカープレイヤー達がゴールを決めた後に踊るあのダンスの元歌”Ai Se Eu Te Pego”を歌っている人です。もちろん作詞、作曲も自分でやってます。
“Ai Se Eu Te Pego”は、日本人が「ノッサノッサ」と呼んでるあの曲ですね。
プレステのウイイレ2013でメニュー画面に流れていた音楽としても知られています。
因みに日本語ではよく「ミシェル・テロ」と表記されていますが、正しくは(と言うか日本語で一番近い音は)「ミシェウ・テロ」です。
ブラジルの公用語、ポルトガル語では、母音の前にある”L”は英語と同様”l”と発音されますが、子音の前あるいは語末に来た時には、”u”と発音されるのです。
ですから”Michel”は「ミシェル」ではなく「ミシェウ」が最もポルトガル語に近いカタカナ読みです。
もちろん、ラストネームの方は”l”の後に母音の”ó”が来ますので、”Teló”は「テロ」って感じで発音されます。
クリロナことクリスティアーノ・ロナウドの名前の綴りは”Cristiano Ronaldo”ですが、彼の名前を「クリスティアーノ・ロナルド」と読む日本人はいないと思います。
それと同じです。
Michel Telóは”Ai se eu te pego”をネイマールが踊っている動画がYouTubeに投稿されたことで、一躍世界的人気歌手となりました。
因みにこのダンス、ネイマールがミシェウ・テロのファンで、テレビ番組で共演した時にミシェウがネイマールに教えたんだそうです。
Michel Telóの音楽のジャンルは”Sertaneja”、ラテン音楽として有名なサルサともフォルクローレとも違う、ブラジル固有のカントリーミュージックです。
Rod Stewartが年を取ってからアメリカのカントリーソングを歌うことをライフワークにする!と宣言していましたが、アメリカでカントリーミュージックと言えば、日本で言えば民謡に近い?わりと年配の人が好む音楽のようです。
おそらくブラジルでもそれに近い感じだと思います。
Michel Teloの音楽は、明るく朗らかな歌詞とメロディーながら、アコーディオンの音色のせいかどことなく哀愁の漂う、古くて新しい感じの音楽です。
世界的ヒット曲”Ai se eu te pego”は、「パーティーで素敵な女性に会っちゃった。僕もう悩殺されちゃうよ。彼女と付き合うことができたらなあ…」と言う何ともお気楽な歌詞で明るい曲調なのですが、そのメロディはただ明るいだけではなく、”Saudade”と言う言葉に表れるように、人生の苦楽を受け入れ、なおかつ前向きに生きるブラジル人の心を歌っているかのようです。
カントリーと言う割には、ライブに来ているお客さんはほとんどが綺麗な若い女性で、黄色い歓声と大合唱が会場に響きます。